どんなことするの?
治療方法
○鍼灸ってどんなことするの?
○指圧ってどんなことするの?
○体幹筋のケアってどんなことするの?
鍼灸ってどんなことするの?
灸頭鍼
腰に刺した鍼にもぐさをつけて火をつけているところ。
温熱効果で副交感神経が高まり体が穏やかな状態になり、
痛みなどの解消につながります。
鍼灸の施術は大きく分けて《本治法》と《標治法》があります。
私は普段このように説明しています。
《本治法》は【カレー】
《標治法》は【お汁粉】
・・・えっ、どういうこと?
■【カレー】=【多くの食材を使う】
カレーには、リンゴやハチミツはもちろんのこと、
時には牛乳やチョコレートなんかも加えるほど、多くの材料を使います。
いろいろ混ぜても全てが “少しずつ”いい隠し味になり、
そこそこ美味しく仕上がる…それと同じです。
デスクワークで凝った肩や、庭いじりでの腰がアタタッという時は、
【カレー】の出番。
浅く皮膚を刺激するだけでも充分効果が期待できる鍼の特徴を生かし、
(深く刺さないと効果が得られないこともあります。)
凝っている場所、痛みのある場所の、
筋肉や支配神経の近くなどを狙って鍼を刺していきます。
■【お汁粉】=【わずかな食材を的確に】
お汁粉の材料は水、小豆、砂糖、餅とわずかな塩だけ。
まさか、ソースや酢を加えることはないと思います。
つまり【お汁粉】が出番になるのは、
狙うツボを最小限に選ぶことが大切なシチュエーションです。
それは、なんとなく疲れた、足が冷える、のぼせる、胃腸の調子が悪い…
など、どことなく掴みどころがないと言った症状や、
リウマチや脳梗塞の後遺症などです。
当院では、陰陽・五行と中医学理論を駆使して、
最適なツボを最小限に選んでいきます。
■《本治法》も《標治法》も、どちらにも利点があり
両方使うとさらに効果アップが期待できることも多々あります。
指圧ってどんなことするの?
簡単に言うとマッサージは摩る、按摩は揉む、指圧は押す。・・・なんですが、マッサージという言い方がすべてを表現しているようです。当院は指圧をします。
最初はうつぶせで背中を中心に肩から足先まで、その後横向き(左右)になり*1首と腕を指圧。最後はあおむけで頭・腕・足を指圧。必要があれば*2お腹もやります。けっして無理に乱暴なことはしませんのでご安心ください。
*ポイント*
*1
当院は首の指圧を大切にしています。
肩こりの3大筋肉といえば<胸鎖乳突筋><肩甲挙筋><僧帽筋>と字を見ただけで迫力満点!千秋楽の三役登場といったところです。ここで忘れちゃいけないのが関脇・小結・前頭一桁クラスの実力者の<板状筋>や<斜角筋>等々、コイツラなかなかの実力者!なかなか手ごわい。あとこれまた手ごわいのが肩甲骨から出て腕を動かす<棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋>の四兄弟。ようするに皆体の奥にある筋肉です。指圧で丁寧にほぐしていきます。
*2
当院はお腹の指圧を大切にしています。
お腹の指圧は腰痛、足の痛み・しびれ、冷えがある時よくやります。お腹から足の付け根にかけての指圧です。体幹筋の中の大腰筋と腸骨筋をねらって指圧をします。今までお腹を指圧した方々の統計を出したところ
効果大48% 効果普通17% 効果小27% 効果なし7%
胃腸の調子も良くなり元気が出てきます。
体幹筋のケアってどんなことするの?
大腰筋の指圧・腸腰筋の指圧・大腰筋刺鍼・腸骨筋刺鍼
現代人は車社会の恩恵にどっぷり浸かっていて腸腰筋が弱っている!
いくつかある体幹筋の中でも注目すべきは腸腰筋!
腸腰筋とは(大腰筋+小腰筋+腸骨筋)の3つで構成されています。
ここで問題になるには大腰筋と腸骨筋のふたつ。
ハムストリングと呼ばれている大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋と拮抗する働きをします。
逆上がりやサッカーボールを蹴飛ばす時やももを引き上げる時に働き
日本人に比べ黒人は3倍くらいの太さがあると言われています。
人種を問わず超1流のアスリートは極端に腸腰筋が大きい傾向があることが確認されています。
陸上長距離の選手を大勢治療していたころ、やたらと「背中が苦しい」「お尻が痛い」と訴える選手が多かったんですね。
背中や腰をいくら治療しても楽にならないぞ!・・・さあ困った。
ここで考えました。腸腰筋の疲労。オーバーワークで筋肉が緊張して背中や腰に反応が出ているかも。
坐骨神経が飛び出してくる大坐骨孔という穴の手前に待ち構えているのが、なんと腸腰筋なんです。
正体が解ればこっちのもの!
仰向けに寝てお腹を指圧。腸腰筋の走路に沿って丁寧に・・・効果抜群。
お腹の指圧だけで症状が楽になりますが、同じく仰向けで腸骨筋に2寸~3寸の鍼を刺すこともあります。
また、うつ伏せで大腰筋に2寸~3寸の鍼を刺すのも効果的です。
腸腰筋が弱ったり柔軟性が悪くなるとこうなっちゃいます。
肩こり
背骨が正常な湾曲ではなくなり正しい姿勢を維持できなくなるため。
腰痛・お尻の痛みやしびれ、冷え
坐骨神経などに干渉して痛みやしびれが出やすくなる。
基礎代謝が落ちる
筋肉が痩せると栄養を使う現場が減るので痩せにくくなる。
疲れやすくなる
体幹が弱いとあらゆる筋肉に負担がかかる。
転びやすくなったり寝返りが億劫になる
歩く時に太ももが上がりにくくなりつまずきやすくなる。寝ているとき体をねじるのも一苦労。